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ガルバリウムの外壁はメンテナンスフリー?メリット・デメリットもご紹介

住宅の外観デザインを大きく左右する『外壁材』

様々な種類の外壁材がありますので、何を選ぶか皆さん悩まれているのではないでしょうか?

その中でも、最近住宅の外壁材の中でも主流になりつつあるのが、『ガルバリウム銅板』です。

無機質でスタイリッシュなデザインですが、メンテナンス性や日頃のお手入れ方法など採用するにあたって気になる点もあるのではないでしょうか。

 

今回は、そんな『ガルバリウム銅板』に興味をお持ちの方、実際に外壁材として採用されている方に参考にして頂けるような内容をお届けしたいと思います。

 

 

目次

 

①外壁材種類

住宅における外壁材には様々な種類がございます。よく『サイディング』なんて言葉を耳にすることもあるかと思いますが、実はサイディングの中にも様々な種類があるんです。皆様、知っているようで知らない、一般的によく使われている外壁材の種類を一度おさらいしたいと思います。

 

『窯業サイディング』

サイディングの中にも様々な種類があると言いましたが、

一般的にサイディングと呼ばれているのが、この窯業サイディングになります。

現在の住宅の70%以上のシェアを誇っている外壁材です。

セメントをベースに木質繊維などを混ぜて、パネル状に形成したものになります。

比較的安価で、柄の種類やカラーバリエーションも豊富。近年では、シーリングレスや、高性能な塗料を塗布することで、メンテナンス性能が高いものが主流になってきています。

 

『金属サイディング』

金属板を成型し、そこに断熱材を裏打ちした外壁材になります。

ここでいう金属板には、ガルバリウム銅板や、アルミ、ステンレスなどが挙げられます。

このコラムではガルバリウム銅板に焦点をあてて、これからお話をしていきます。

 

『木質系サイディング』

本物の木を使った外壁材です。本物の素材感や経年変化による色の変化が美しく、

外壁全面ではなく、アクセントの外壁材として使われることが多いです。

メンテナンス性能はそこまで高くなく、定期的な塗料の塗り替えが必要です。

 

『モルタル』

砂とセメントを混ぜ合わせた素材です。

最近では、タイルガンによる吹き付けの塗装が主流で、フラットな見た目がスタイリッシュで、人気の外壁材です。

塗料によって、メンテナンス性能は変わってきますが、ひび割れや雨だれの跡、コケなどには注意が必要です。

 

『タイル』

粘土を成型し焼き固めたものになります。

メンテナンス性能が非常に高く、定期的な塗り替えなどは基本的に必要ありません。

ひび割れや、目地の劣化には注意が必要です。

大手ハウスメーカーさんで採用されているケースが多いです

 

 

②ガルバリウムとは

ガルバリウムとは、銅板(鉄)をアルミや亜鉛でメッキ加工したものになります。

昔の住宅では、似たような素材のトタンが屋根や外壁に使われていました。

トタンは銅板を亜鉛でメッキ加工しただけのものになりますので、耐用年数はそこまで高いものではありませんでした。実際に外を歩いていると古い住宅で錆びたトタンの外壁や屋根を見ることがあるかと思います。同じような素材ですが、メッキ配合の違いでガルバリウムのほうが耐久性や防水性能が格段に上がっており、住宅の屋根材や外壁材に採用されております。

また仕上げの塗装により塗膜性能を高めることで、耐久性対候性遮熱性能のアップに繋がっています。ガルバリウムと言えばブラックやシルバーの印象を受けますが、実はカラーバリエーションも豊富で、最近ではホワイトやモスグリーンなどの外壁を採用されるお客様が増えてきたなと個人的に感じています。

 

 

③ガルバリウムのメリット

■ デザイン性が高い

とにかく金属の質感がスタイリッシュで格好良いです。

個人的には、このデザイン性がガルバリウムを使う圧倒的なメリットだと思います。

建築雑誌などを手に取ってみても、建築家が手掛ける住宅にガルバリウム銅板が外壁に使われているのをよく見かけます。

無機質な印象をもちますが、無垢の木質サイディングや、植栽の緑との相性がとても良く、無機質×自然のコントラストが外観デザインを一気に押し上げます。

 

耐震性が高い

ガルバリウムは非常に薄い金属板の為、サイディングやタイルなどに比べ、圧倒的に軽いです。軽いということは、建物にかかる負荷もその分軽くなります。

外壁だけでなく、屋根材に関しても、瓦に比べるとガルバリウムは圧倒的に軽いです。

地震の際に建物にかかる力の強さは、「建物の重さ×地震の加速度(gal)」で決まってきます。地震の加速度が同じであれば、家が重ければ重いほど建物にかかる負荷は増えていくということになります。また別の話になってしまいますが、建物の荷重まで計算する許容応力度計算を行っていれば、その重さを見越した柱や梁の配置や、使う部材の強度を事前に決めることが出来ますが、許容応力度計算を行っていない場合、荷重までの詳細な計算はしないので、重い外壁材や屋根材は地震の際のリスクになる可能性があります。

 

耐久性が高い

ガルバリウム銅板の耐久性は、20年~30年、正しくメンテナンスを行えば40年以上の耐久性が期待できるといわれています。

雨水の侵入を防ぐうえで一番大事な屋根材として使われていることを考えれば、耐久性の高さにもご納得いただけるかもしれません。

金属ですが、サビに強いのも大きな特徴ですね。

ただ定期的なメンテナンスは必要ですし、サビの予防策も必要になります。

メンテナンスについては、最後にお話しさせて頂きます。

 

 

④ガルバリウムのデメリット

凹みと傷が目立ちやすい

ガルバリウムは非常に薄い素材の為、外部からの衝撃に弱いです。

お子様がお庭でキャッチボールをして、外壁を凹ませてしまったなんてことは、結構ある話です。サイディングなどに比べ、凹みや傷が目立ちやすく、特に凹みは補修屋さんを呼んでの大変な作業になる為、少し割高になる傾向があります。

 

費用が高い

サイディングに比べると費用は多少割高になってしまいます。

凹みやすく、傷つきやすいという性質上、施工技術が高く練度の高い業者さんに施工の依頼をかける必要があります。その分人件費がどうしても割高になってしまうのです。

また断熱材が裏打ちされた金属サイディングや、長尺タイプを選んでしまうとさらに費用がかかってしまいます。

 

 

⑤メンテナンス方法

ガルバリウムは耐久性が高く、錆びにくいとお話しをさせて頂きましたが、勘違いして頂きたくないのは、「メンテナンスが要らない」「錆びない」という訳ではありません。

定期的なメンテナンスを行うことが、長持ちさせる為に何よりも大事になります。

ガルバリウムを長持ちさせるために特に気を付けないといけないのが、『サビ』です。

ガルバリウムに発生するサビは大きく分けて2種類あります。

 

『白サビ』

外壁に白い斑点ができます。メッキの亜鉛が酸化することで起こります。軒下などの雨が当たりにくい場所や、雨が乾きにくい場所に発生しやすいです。

『赤サビ』

皆さんが想像されるサビがこの赤サビです。ガルバリウムについた傷をずっと放置したり、他の金属との接触からもらい錆をして発生することがあります。

 

では、このようなサビから外壁を守るためにどのようなメンテナンスをすればいいのでしょうか?

答えは意外とシンプルで、シャワーホースで水洗いをしてください。

特に、台風や雨の翌日が効果的です。潮風や雨の塩分や酸が、外壁に付着したままだとそこから外壁が傷んでいく可能性があります。

軒下などの雨が当たりにくい場所に、白サビができやすいというのは、雨の汚れを雨で洗い流せないというデメリットがあるからなのです。少し矛盾したような話ですが・・・。

なので、軒下などを重点的に水洗いしていただくことをおすすめします。

もちろん雨の度、毎回やるのは大変なので、回数の目安としては、台風の後+年2~3回くらいやっていただければよいかなと思います。

また、汚れが気になるからといって、高圧洗浄機やブラシなどで掃除をするのはNGです。外壁に傷がつき、そこがサビの原因になる可能性があります。

もし水洗いだけで落ちない汚れがあった際は、中性洗剤をやわらかいスポンジに含ませて優しく洗ってください

お庭の水やり、洗車のついでに出来てしまうような作業なので、ぜひ皆様お試しください。

また、ご自身でできないメンテンナンスもございます。

どうしても年数がたつと外壁の保護塗膜の効果が落ちてきてしまいます。

そうなるといわゆる、塗り替えが必要になってきます。

地域やメンテンナンスの頻度にもよりますが、20年くらいが目安となるでしょうか。

外壁を触ったときに白い粉が手につくようになったら、それが塗り替え時期のサインになります。

チョーキング現象といい、塗膜の顔料がはがれて粉状になっている証拠です。

放っておくと、サビや腐食の原因になりますので、塗り替えを検討してください。

 

 

⑥まとめ

ガルバリウムといえば、デザイン性も高く、耐久性も高いなどと耳にすることも多いかもしれません。ただその言葉だけを鵜呑みにして採用すると、後悔することになるかもしれません。ガルバリウムだけに言えた話ではないかもしれませんが、どの外壁材にもメリットとデメリットがございます。

またメンテナンスフリーなんて甘い言葉を外壁を選ぶ際に聞かれたことがあるかもしれませんが、個人的にはメンテンナスフリーの外壁なんて存在しないと思っています。

外壁自体は良くても、コーキングのメンテナンスが本当は必要だったり、意外と落とし穴があったりするものです。

ガルバリウムは、凹みやすいしメンテナンスも必要ですが、その分デザイン性の高い外観を実現することができます。

個人的には大好きな外壁材ですし、お客様にもおすすめしています。

メンテンナンスをしながら住んでいくのも、意外と愛着が湧いて楽しいものです。

ぜひ、ガルバリウムも選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか?

 

 


 

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この記事の制作者
  ■ 浜松・静岡・愛知エリアにて注文住宅事業を展開し、2023年に創業50周年を
   迎える住宅会社。累計棟数約4000棟の家づくりのお手伝いをさせて頂き、
   ハウスオブザイヤーインエナジー優秀賞7年連続受賞。
  ■ 有名建築家『谷尻 誠』氏や『藤原 徹平』氏と共同プロジェクトを組み、
   モデルハウス建築の実績あり。

  文章:中安 祐大

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